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リフロー温度プロファイルの作り方|4要素の設定手順と不良対策


リフロー温度プロファイル — リフロー前のMSD防湿管理も品質条件
プロファイルの前提条件:部品の防湿(MSL)管理

温度プロファイルとは:4要素で考える

リフロー温度プロファイルとは、炉内を通過する基板が経験する温度の時間変化です。設定はこの4要素に分解すると迷いません(数値はペースト仕様書を最優先)。

要素一般的な目安(鉛フリー)外したときの不良
① 予熱の昇温速度1〜3℃/秒速すぎ→はんだボール・部品クラック
② 均熱(ソーク)150〜180℃帯で60〜120秒不足→ぬれ不良/過多→フラックス枯れ→ボイド
③ ピーク温度とTAL235〜250℃、融点超過30〜90秒不足→未溶融/過多→基板焼け・部品損傷
④ 冷却速度〜4℃/秒以下が目安急冷→接合部クラック

設定手順:ペースト仕様 → 実測 → 微調整

  1. ペーストの推奨プロファイルを起点にする。メーカー仕様書のカーブが正解の80%です。自社で凝る前にまず仕様書どおりに。
  2. 熱電対で実測する。大型部品の接合部・基板端・中央に熱電対を付け、プロファイラーで炉を通して実測。設定値と実測値は必ずずれます。
  3. ΔT(基板内温度差)を確認。大型基板・重い部品が混在する場合、最も冷たい点が融点+15℃以上、最も熱い点が耐熱上限以下に収まるよう調整。
  4. 再測定のトリガーを決めておく。新基板立ち上げ・ペースト銘柄変更・炉メンテ後は再実測。プロファイルは「一度作って終わり」ではありません。

プロファイルでは直らない不良 — 誤診に注意

ボイド・はんだボールが出ると真っ先に炉設定が疑われますが、原因がペースト側にあるケースが非常に多いのが実務の現実です。期限切れ、解凍不足(結露)、開封後の吸湿はどれもボイドの直接原因で、プロファイルをいくら調整しても直りません。同様に、部品の吸湿(MSL管理超過)はポップコーン現象としてリフロー時に顕在化します。切り分けの順番は「ペーストの保管・解凍履歴部品のMSL管理記録→プロファイル」が効率的です。基礎はリフローとはの記事をどうぞ。

よくある質問

リフローの温度プロファイルとは?

リフロー炉を通過する間に基板・接合部が経験する温度の時間変化(カーブ)のことです。予熱の昇温速度、均熱の温度と時間、ピーク温度と融点超過時間(TAL)、冷却速度の4要素で構成され、はんだペーストの仕様書が推奨範囲を定めています。

ピーク温度はどう決めますか?

使用するはんだペーストの仕様(鉛フリーSAC系で一般に235〜250℃推奨が多い)を基準に、基板上の最も熱容量が大きい部品でも融点+15〜20℃を確保しつつ、耐熱の低い部品の上限を超えない範囲に設定します。大型基板では測定点による温度差(ΔT)の管理が重要です。

温度プロファイルはどうやって測定しますか?

熱電対を基板の代表点(大型部品の接合部・基板端・中央など)に取り付け、プロファイラー(測定器)と一緒に炉へ通して実測します。新基板の立ち上げ時、ペースト変更時、炉の保全後には再測定が基本です。

プロファイルが正しいのに不良が出る場合は?

ペースト側の劣化(期限・解凍・吸湿)か、部品・基板の吸湿が疑われます。特にボイドとはんだボールは「プロファイルの問題」と誤診されやすいですが、実際はペースト管理に起因するケースが多くあります。保管温度ログと開封履歴を確認してください。